広島県人会(平崎靖之会長)主催の「南米浄土真宗本願寺派(西本願寺)の久保光雲(くぼ・こううん)開教使による講演会」が、7月23日午後2時からサンパウロ(聖)市リベルダーデ区のブラジル広島文化センターで開催された。
昨年7月にブラジルに赴任した久保氏は、6月26日に落慶法要が行われたモジ・ダス・クルーゼス本願寺(清水円了主管)のふすま(幅約5メートル高さ約2・5メートル)と内陣(ないじん)に、約10カ月かけて極楽浄土の絵を制作した。広島県広島市安佐北区可部町出身の久保氏のブラジルでの講演は今回初めてで、モジ本願寺の絵(蓮の花、孔雀、鸚鵡(おうむ)、頭が二つある共命鳥など)の写真をスクリーンに映し、アクリル絵の具やイタチの毛でできた筆を日本から取り寄せたり、足場を組んで制作するなどの苦労話も披露。また、「みんな一人でなく、仏様とつながっていることを絶えず心に置き、『南無阿弥陀仏』を唱える。みんな一人一人に浄土が用意されている」と極楽浄土に行く道を説いた。
キリスト教系の中・高等学校で学んだ経験を持つ久保氏は、「身内に原爆による被爆者を持ち、広島に生まれた者として果たせる責任を問い続け、死後の世界を考えるうちに京都で仏具の製作に関わり、仏教に導かれた」と話した。
聖市アクリマソン区に住む大野宏江さん(69、京都)は「新聞を見てきました。京都にいた頃は西本願寺の信徒であったので、毎月お坊さんに家に来てもらって拝んでいただいたものですよ。京都女子高等学校に通っていた頃、仏参りを週に1度行っていた。講話はとても良かった。死んだら行くところが決まっている。心のゆとりができた。良いことをして極楽浄土に行きたいものです」と穏やかな表情を見せていた。
サンパウロ新聞 2016年8月19日付
